日本シリーズ2020徹底解説!ホークスの強さの秘訣とジャイアンツの課題
みなさん
こんにちは!
本日は、昨日日本一が決定した今シーズンの日本シリーズについて解説いたします。
今回は以下の内容に沿ってお話していこうと思います。
ちなみに今回の日本シリーズの解説記事も事前に書いておりますのでまだの方はぜひ!
それでは戻りまして、進めていきたいと思います。
今シリーズの概要・戦績
セリーグ覇者読売ジャイアンツとパリーグ覇者でクライマックスシリーズを勝ち抜いた福岡ソフトバンクホークスのカードとなりました。
昨年と同カードでの日本シリーズとなりましたが、今シリーズは全試合DH制を導入し
ジャイアンツはホームの東京ドームが使用できないため
ジャイアンツが主催試合は代わりに京セラドーム大阪を使用するなど、幾分通常時とは異なるシリーズの開催となりました。
初戦は11/21に始まり、翌22日が京セラドームにて
移動日を挟み24、25日がPayPayドームで開催されました。
試合結果は下記の通りとなります。
昨年同様、ホークスが4連勝で日本一に輝きました。
第1戦
鷹5-1巨
勝:千賀
負:菅野
第2戦
鷹13-2巨
勝:石川
負:今村
第3戦
鷹4-0巨
勝:ムーア
負:サンチェス
第4戦
鷹4-1巨
勝:松本
負:畠
数字で見る今シーズンのホークス
今年もぶっちぎりの強さで日本一まで駆け抜けたホークス。
一体その強さはどこから来るのでしょうか。
まずは数字的部分から分析してみました。
パリーグチーム打撃成績
上記が今シーズンのパリーグのチーム打撃成績の一覧表になります。
注目するべきは大きく3点あるかと思います。
- 本塁打
- 盗塁
- 三振
です。
3つの共通点としましては、全てがリーグトップの数字となっていることです。
この3部門でリーグトップの成績を残せることがホークスの強さであると言えます。
通常、本塁打の多いチームは三振が増える傾向にあり
それは盗塁も同様に言えることとなっております。
各打者が三振が少ないこと、加えて出塁した際には積極的に盗塁も敢行していること
(盗塁の半数が周東選手のものなので、ここはなんとも言えないかもしれませんが。。)
こそが他球団にはなく、ホークス打撃陣が総合力で頭ひとつ抜けている打線であることが分かります。
また同様にチーム投手成績にも目を向けてみようと思います。
パリーグチーム投手成績
上記が今シーズンパリーグ投手成績になります。
こちらも大きく3つの突出するリーグトップの成績があります。
です。
12球団で唯一のチーム防御率2点台を誇っています。
この数字がリーグ2位のロッテは3.81となっており約1点ほど離れているためいかにこの数字が凄いかよくわかるかと思います。
またホールド数、奪三振も多く、完投数はたった3度ということは
先発投手からの継投数が多く、リリーフ陣が安定した成績を残していることが分かります。
数字で見る今シーズンのジャイアンツ
どこにその秘密が隠されているのでしょうか。まずはチームの打撃成績を見てみましょう。
セリーグチーム打撃成績
上記は今シーズンのセリーグチーム打撃成績一覧表です。
まずこちらも同様に3点ポイントとなる部門を取り上げるなら
- 本塁打
- 盗塁
- 三振
です。
本塁打がリーグトップタイの135本で、三振が多いということは
得点が比較的1発が多いことが分かります。
一方で面白いのが盗塁数もリーグトップタイの80個で
単打や四死球で出塁した際には足も絡めながら攻撃することができることが特徴だと言えます。
また同様に投手成績の方にも目を向けてみましょう。
セリーグチーム投手成績
こちらはセリーグ投手成績一覧表になります。
こちらもまた同様に3点取り上げるならば
- 被安打
- 暴投
- 三振
です。
被安打はリーグ最少の901でありながら
つまりアウトを取る方法として、三振ではなくしっかり打たせて取ることができているということになります。
また暴投は12球団で最小の19個となっており
コントロールに優れた投手が多いことを表しています。
(暴投は多少捕手の力量も含まれている可能性があるのでなんとも言えませんが。。)
日本シリーズで感じたホークスの強さ
上記のような数字的な要素を踏まえて考察するのならばホークスの強さは
隙がないことです。
まさに他を追従させない成績をチームとして投手、野手双方で残した今年のホークス。
投手陣は4試合で合計4失点のみで
特に6回以降の失点はわずかに1点のみで、終盤の強さが光りました。
リリーフ陣は、岩崎・モイネロ・森の終盤3イニングの鉄壁の勝ちパターンに加えて
左キラーの嘉弥真、長身アンダースローの高橋礼、第4戦では3回から好リリーフの松本など
さまざまなタイプの投手陣を巧みに起用し、相手に終始的を絞らせませんでした。
また初戦の千賀投手から第2戦の石川投手、第3戦のムーア投手とそれぞれ奪三振が6、7、7
と記録しており、今シーズンの成績通りのまさに巨人打線を圧倒したことが分かります。
野手陣は3番柳田選手を中心に、第2戦以外ではそう多くないチャンスや甘い球を逃さずにヒットにし得点に結びつける。
- 初戦は菅野投手から3安打の活躍をし、最終的に日本シリーズMVPを獲得した栗原選手
- 第2戦では助っ人外国人のデスパイネ、グラシアルがそれぞれ本塁打
- 第3戦では貴重な先制本塁打を放った中村選手
- 第4戦では追加点となる2点本塁打を放った甲斐選手
など毎試合、活躍する選手が変わることができることこそがホークス打線の最大の魅力であり強さであると思います。
また数字的な観点以外からもホークスの強さを感じる場面がありました。
それは、短期決戦の戦い方を監督・選手の双方が熟知していることです。
特に一昨年日本シリーズMVP捕手の甲斐選手は見事でした。
捕手として、相手チームをみながらまたシリーズ全体を見ながら相手打者を巧みなリードで翻弄し、ジャイアンツ打線の中軸にまともに仕事をさせませんでした。
特にインコースの使い方が見事で、シリーズ通してインコースで打者を打ち取る場面が多々見受けられました。
またここは正念場だという場面では投手に声がけを行ったりと、間合いを取るタイムングも」絶妙だったと感じました。
また今シリーズでは本塁打も放ち、あまり目立ってはいなかったですが甲斐選手が影のMVPであることは間違い無いのではないでしょうか
日本シリーズで浮き彫りになったジャイアンツの課題
一方でジャイアンツはとにかく見せ場がなくシリーズが終了してしまったように感じました。
特に自慢の打線の脅威が影を潜め、先制されるともうお手上げのような状態に感じました。
特に強く感じたジャイアンツの課題はスピードボールへの対応です。
150キロを超えるボールを投げる投手が数多くいるのがホークス投手陣の特徴で、それに皆一様に振り遅れていた印象を受けました。
また中軸も含めたすべての打者が早い真っ直ぐに差し込まれ、今度はこれを意識しすぎるとボールになる変化球に手を出す悪循環にハマっているように感じました。
投手陣は先発・中継ぎに限らず計算できる投手の育成が急務であると言えます。
サンチェス、戸郷投手は今シーズン十分な活躍を見せましたが
もう一枚、頼みのエース・菅野投手で初戦を落としてももう一度シリーズ後半に先発できるように勝ちをエース後同様くらいに計算できる投手の育成or獲得が必要だと思います。
またリリーフ陣は、本来先発の戸郷投手をリリーフに回すことでなんとかシリーズの形にはなっていましたが
ホークスのリリーフ人と比べると、計算できる選手の数もタイプの多様性も欠けていると感じました。
また全体的には、勝負どころでの細かなミスも感じました。
追い込んでから本塁打を打たれてしまったり、大事な局面でのバントミスや三振など
少ないチャンスをなかなかものにすることができず結果として得点数が少なくなったと感じました。
ホークスに比べて、今のジャイアンツはCSなどの短期決戦の経験が少ない選手が多いのでこれも難しいところではありますが、ここの差も色濃く現れた日本シリーズだったのではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今シーズンの数字から紐解き、それを元に観戦した日本シリーズの感想でした。
正直、今のホークス相手ではセリーグどの球団が相手でも似たような結果になったのではないかとも思っております。
普段みれない高校野球のような選手起用に、毎試合1点を争うような好ゲームを来年以降は北下ですね!
最後まで読んでいただいありがとうございました!では!