1人暮らしでは笑えない

23歳社会人2年目。低賃金。多趣味。

V

米津玄師『春雷』とは。YouTube1億再生されてるのに知らない人いるんですか?

みなさま

 

こんにちは!

今回は米津玄師の『春雷』という一曲に全集中し、解説していきたいと思います。

米津玄師さんといえば『LOSER』『Lemon』『orion』など

ドラマや映画の曲として抜擢され、ファンでない方も多くの方が知っている曲が多数あるかと思います。

 

そんな米津玄師の曲の中で、コアなファンからの指示が熱いのが今回ご紹介する

『春雷』という一曲になります。

 

今回は、この曲について詳しく解説していこうと思っております。

最後まで読んでいただきますと幸いです。

 

では下記のように進めてまいります。

 

 

では進めていきます。

 

概要

この『春雷』は、シングル曲としてのリリースではなく

2017年にリリースされたアルバム『BOOTLEG』の収録曲として登場しました。

 

曲のモチーフとしては

恋に落ちた男性の一喜一憂し揺れ動く感情を

『春』『雷』に例えて歌っている曲になります。

 

ライブでもたびたび歌われている曲で

コアなファンからの支持が厚い一曲となっています。

ですので冒頭で隠れた名曲とお伝えしましたが

米津ファンの中では知っている方は多くいらっしゃるかと思います。

 

歌詞

この曲はもちろん、作詞作曲編曲全て米津玄師本人が担当されています。

歌詞は相変わらずの米津ワールドといったところでしょうか

深く、多様な含みを感じる歌詞となっています。

 

では詳しくみていきましょう。

冒頭ではこのような歌詞となっています。

 

「現れたそれは春の真っ最中 えも言えぬまま輝いていた
 どんな言葉もどんな手振りも足りやしないみたいだ
 その日から僕の胸には嵐が 住み着いたまま離れないんだ
 人の声を借りた 蒼い眼の落雷だ」

まずここでは『現れたそれ』は主人公が『輝いていた』

と感じている『蒼い眼の落雷』=片想いをしている相手が登場します。

相手を『落雷』に例えるあたり、素晴らしいなあと。

雷って危ないもので、普段近づくことができないものだと思います。

この『落雷』もおそらく別に恋人がいるのでしょう

決して近づくことができないいわば『落雷』であることが暗喩されているのではないでしょうか。

 

また『住み着いたまま離れないんだ』とあるように

どんなに頑張っても見向きもしてくれないとわかっている相手に対して

なかなかケジメがつけられず執着している=片想いしている情景が浮かびます。

 

 揺れながら踊るその髪の黒が 他のどれより嫋やかでした
 すっと消えそうな 真っ白い肌によく似合ってました
 あなたにはこの世界の彩りが どう見えるのか知りたくて今
 頬に手を伸ばした 壊れそうでただ怖かった

 

ここでは「落雷』である片想いの相手の容姿や言動を詳細に描写しています。

『他のどれよりも嫋やか』な彼女は『真っ白い肌』によく似合う『黒の髪』をしています。

その彼にとっての『世界の彩り』=その彼女そのものに触れたいけれども

その関係性が壊れるのを恐れて、なかなか一歩踏み出せない現状を表しています。

 

ここは本当によく理解でいるなあと思います。

少しいいなと思う人や、いい感じかな?と思う人がいたとしても

やはり人間は失敗を恐れて、臆病になり一歩引いてしますと思います。

 

そんな男性の複雑な心情を細かく描いているパートでもあると思います。

 

 全てはあなたの思い通り 悲しくって散らばった思いも全て
 あなたがくれたプレゼント
 ゆらゆら吹かれて深い惑い 痛み 憂い 恋しい

ここはサビに入る直前となっています。

結局この彼女である『落雷』が織りなす全てはあなたの『思い通り』であり

届くことができないこの『悲しくって散らばった思い』は唯一

『あなたがくれたプレゼント』であると言っています。

 

この想いが届かなという状況の中で

自身の儚く散っている感情こそが唯一の「彼女からのプレゼント』であると

認めるしかないほど、『落雷』とは距離があることを暗示しているのではないでしょうか

 

そのプレゼントには

『惑い』『痛み』『憂い』『恋しい』という感情が詰め込まれているとのことです。

ここでも『落雷』に対しての届かない感情を暗示し、それを歌っていると思います。

 

言葉にするのも 形にするのも そのどれもが覚束なくって
 ただ目を見つめた するとあなたはふっと優しく笑ったんだ
 嗄れた心も さざめく秘密も 気がつけば粉々になって
 刹那の間に 痛みに似た恋が体を走ったんだ」

 

ここでサビに入ります。

ここまで『落雷』に対する秘めてる恋心を歌ってきましたが

そのどの感情も結局は『覚束なく』て

形として相手には伝えることができないもどかしさを表現しています。

口には出せないが「ただ目をみつめた』ら「春雷』は『ふっと優しく笑った」とあります。

まるで『落雷』は男からの好意を感じているにも関わらず

はぐらかし、男の感情を弄んでいるかに感じますね。

男も届かないと思っているものの諦めきれない感情があるものの

『落雷』には恋人がいて、どうすることもできない

そんな八方塞がりの状況を表現しているのではないでしょうか。

 

そんな「ふっと優しく笑った」『落雷」に対しての感情は

『気がつけば粉々になって』いたと表現しています。

届かない想いが儚くも散っていく様子を

『嗄れた心』と『さざめく秘密』という自身の様子とともに表しているのではと思います。

 

その情景はまさに

ほとんど『痛み』ではあるものの『恋』という感情に間違いはなく

全身を駆け巡るもどかしさを絶妙に表現しているのではないでしょうか。

 

今回は歌詞に関してはここまでの解説といたします。

とにかくうまい比喩表現が散りばめられていて

『好き』という表現がないにもわからず

細かい心情の変化や情景が受けんでくるあたり

改めて米津玄師の『作詞力』と『表現力』の高さに感銘を受けました。

 

また、簡単な言葉を羅列するのではなく

『嫋やか』や『嗄れた』などといった少し難しい表現と随所に散りばめることで

男性の複雑な心情をより細かく、かつ正確に表すことができているのではと思います。

 

BOOTLEG

BOOTLEG

  • アーティスト:米津玄師
  • 発売日: 2017/11/01
  • メディア: CD
 

 

 

MV

ここからはMVについて簡単に紹介いたします。

この曲のMVを手掛けたのは美術家・Houxo Que(ホウコォキュウ)です。

 

妖艶な花のグラフィクと怪しげに光るペインティングを用いた

何か不思議な世界観のあるMVとなっています。

youtu.be

 

個人的には米津玄師のMVの中でダントツトップの作品です。

曲のメロディーや暗示の多い歌詞に非常にマッチしており

曲の奥深さを視覚的に引き出しているのではないでしょうか。

 

まずは曲を聴いて楽しむ

その後にはMVを見ながら曲を聴いて楽しむ。

そんな二つの楽しみをすることができるのがこの曲の最大の魅力ではないでしょうか。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

筆者が米津玄師の曲の中でダントツに好きな理由が少しは伝わりましたでしょうか。

 

名曲が多い米津玄師ですが

この曲はみなさんに聴いてほしい一曲となっていますので

MVと合わせてぜひ聴いてみてください!

 

それではまた!